あの魔法を私は今も続けている
約1年前、「お金の不安」と「将来の漠然とした焦り」に押しつぶされそうだった私は、心の体力を育てる5つの魔法を生活に取り入れた。
最初のきっかけは小さなことだった。
ある夜、冷凍ご飯をレンジで温めながら「あ、昨日の私、ありがとう」と思えた瞬間があった。
それは、忙しくて疲れ切っていた私にとって予想以上に救いのある言葉だったのだ・・・。
「完璧じゃなくていい」 「7割でいい」
そう自分に言い聞かせながら、ゆるく魔法を続けた1年間。
途中で何度も挫折しそうになった。
特に3ヶ月目の頃、仕事が忙しくて魔法のことなんてすっかり忘れてしまった時期もあった。
冷凍庫は空っぽ、洗濯物は山盛り、家計簿は1週間も放置状態。
「やっぱり私には無理なんだ」と思いかける日々・・・。
でも、携帯のメモを開いて「できたことコレクション」を見返してみたら、そこには些細だけど確かなわたしの行動が記されていた。
「朝ごはんをちゃんと食べた」
「友達にコメントした」
「おばあさんに席を譲った」
このたった3行の記録を見たとき、完璧じゃなくてもちゃんと生きてるってことが、こんなにも心を軽くしてくれるんだとふと気づいた。
そして──
朝、ゴミ出しをしたとき「今日もスッキリ始められる」と思えるようになった。
家計簿アプリの残高を見て「あと◯万円余裕がある」ことに安堵できるようになった。
図書館で過ごす時間がちょっとしたご褒美タイムになった。
毎日は相変わらず忙しい。
でも、気づけば少しずつ心が軽くなっていた。
「お金がない=不幸」じゃないって気づいた日
ある週末、仲のいい同僚から「この前オープンした人気のレストラン行かない?」と誘われた。
一瞬うれしかったけど「今月ピンチかも…」と心の中はざわついた。
以前の私なら、曖昧に笑って断っていたんだと思う。
「ちょっと予定があって」「体調があまりよくなくて」なんて、気を遣わせないように嘘をついて。
でもその日は、自然にこう言えたんだ。
「実はちょっと今月使いすぎちゃってて…代わりに雰囲気いいカフェ知ってるんだけどそっちにしない?」
彼女は「それも楽しそう!」と笑ってくれて、駅前のこぢんまりしたカフェで紅茶とケーキを頼みながら、2人で3時間も話し込んだ。
仕事の愚痴、最近読んだ漫画、SNSで見たおもしろ投稿、子どもの頃の話… どれも他愛ないけれど、終わった後の心は不思議なくらい満ちていた。
以前の私なら「高い店に行けない私はダメなんじゃないか」と思っていた。でも今の私は違う。「私は私なりの楽しみ方ができてる」と思えた。
「贅沢」って値段じゃない。気の置けない人との穏やかな時間。そのすべてがどんな高級レストランよりも私の心を満たしてくれる。
お金の余裕じゃなくて、心の余裕こそが私を自由にしてくれた。
笑顔が増えた。静かな日々の変化
以前は、Instagramを開くたびにモヤモヤが押し寄せてきた。
「旅行いいな」 「彼氏と楽しそう」 「昇進したってすごい」
キラキラした投稿に心をざわつかせては「どうせ私なんて」と自己嫌悪に沈んでいた。
でも、ある日からSNSの使い方を少しだけ変えてみた。
「誰かのすごさを比べる場」じゃなく、「小さな優しさをあげる場所」にしようと。
ある時、図書館で借りた本の表紙を撮って「この本、今の私に心に刺さった」と投稿してみた。 すると「この本、私も気になってた!」「素敵なシェアありがとう」とコメントが届いた。
そこから会話が始まり、いつの間にか読書の趣味を通じた繋がりが生まれた。
会ったことのない相手だけど、互いに本の感想を送り合い、ほっとできる瞬間が増えていった。
SNSって使い方次第なんだなと思った。
優しさを送ればちゃんと優しさが返ってくる世界もある。
「誰かの役に立てた」 「自分の言葉が届いた」
そんな小さな実感が私を少しずつ変えていった。
習慣の力が未来をつくる
「今日あったよかったこと」をメモするようになってから、私の中で少しずつ世界の見え方が変わってきた。
・ちゃんと起きられた
・コンビニで無駄遣いしなかった
・同僚に「ありがとう」を言えた
そんな一見小さくて誰も気に留めないようなことを書き留めることで、
「今日も私、ちゃんとやれてたんだな」と思えるようになった。
ある晩、仕事で落ち込んでいた日。
帰宅してメモを開いてみたら、過去の「よかったこと」の山が私を迎えてくれた。
その瞬間、「今だけがすべてじゃない」と思えて、涙がこぼれた。
そして、これが心の貯金なんだと思った。
たった一言のメモでも、重ねることで未来の自分を支えてくれる。
それは、どんな保険よりも貯金よりも、強く私を守ってくれていると感じる。
お金に効く、私の“ちいさな習慣”
最近は、お金の不安に少しでも備えるために、心の体力と同じように「お金の体力」も少しずつ育てる工夫を始めた。
たとえば、こんな小さなことを日々の習慣に加えた。
🌸 週に一度だけ、5分の”お金のふりかえり”
金曜の夜、家計簿アプリを開いて「今週、何にお金を使ったっけ?」を振り返る。
🌸 月末に”未来口座”へ自動送金
給料日に、別の銀行口座へ10000円だけ自動送金している。
🌸 ”やめた出費リスト”をスマホに記録
「今日はコンビニスイーツを我慢した」など、小さな節約をメモする。
お金のことを“我慢”じゃなく、“選ぶ”という感覚で見つめ直せるようになった。
「怖い」の先にあった、ちいさな一歩
投資の世界にいよいよ踏み出したのは ”ちいさな習慣” が生活に溶け込んで、しばらく経った頃だった。
図書館で偶然見つけた「月1000円から始める投資入門」という本。
パラパラと読んで「これなら、私にもできるかもしれない」と思った。
でも、証券口座を開設するまでには、そこからさらにしばらくかかった。
何度もサイトを開いては閉じ、YouTubeで初心者向け動画を見てはわたしにできるかなと不安になった。
「失敗したらどうしよう」 「騙されたら?」 「こんな少額じゃ意味ないんじゃ…」
心の中に渦巻く声を一つひとつ静かに受け止めながら、それでも私は思い切って申し込みボタンを押した。それは「未来の自分に向けた初めての行動」だった。
そんな私も最近は「つみたてNISA」を月3000円で始めている。そして、ポイントを使った“ポイント投資”にも挑戦を始めた。
「投資は怖い」ではなく、「未来の自分にちょっと余白をつくる習慣」になりつつある。
【おわりに】 静かな革命は自分の中から始まっていた
「未来って、意外と私に優しかった」
そう思えるようになったのは、 お金が増えたからでも何かを成し遂げたからでもなかった。
自分を見つめて、自分に小さく優しくできたからだ。そして、それがきっかけになって成長することができた。
振り返ると、私が続けてきた「5つの魔法」は決して特別なことではない。
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できたことを記録して、自分を認めること。(できたことメモ)
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自分なりの幸せの基準を持つこと。(価値観の転換)
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SNSを誰かと比べるのではなく優しさを交換する場所にすること。(つながりの転換)
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お金を「我慢」ではなく「選択」と捉え、仕組みで管理すること。(お金の習慣化)
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そして、未来の自分のために、怖くても小さな一歩を踏み出してみること。(未来への投資)
1年前の私は、毎晩不安で眠れなかった。
「このままで大丈夫なのかな」 「みんなはもっと上手くやってるのに」 「私だけ取り残されてる」
不安がゼロになったわけじゃないけれど、でも今は「なんとかなるかもしれない」と思えるようになった。
あの頃の私へ伝えたい。
「がんばらなくていい。でも、あきらめなくてもいい」と。
完璧じゃなくていい。7割できれば十分。途中で止まってしまっても、また始めればいい・・・。
そして、今これを読んでいるあなたへ。
もし深夜2時に銀行アプリを開いて漠然とした不安に胸を掴まれているなら。
「みんなはもっと上手くやってるのに」と自分を責めているなら。今日、1ミリだけでもいい。 未来のあなたにやさしくしてみてほしい。
明日着る服を枕元に置いてあげるだけでもいい。冷凍ご飯を小分けしてあげるだけでもいい。 今日頑張った自分を「お疲れさま」と褒めてあげるだけでもいい。
そうするだけで、静かな革命はあなたの中で確実に始まっていく。
「私、案外いけるかも」
その小さな確信が、きっと明日のあなたを1年後のあなたを支えてくれるはずだから。
最初の一歩を踏み出したあなたを、私は心から応援しているよ。