【2025年秋】“お金の不安”と向き合うためのおすすめ書籍5選

  • 2025年11月8日
  • 書籍
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──『超基本』から『幻想』まで、5冊が教えてくれる「投資の成熟」

 

「お金の勉強をしているはずなのに、なぜか不安が減らない」
そんなふうに感じたことはありませんか?

NISA口座を開設し、インデックスファンドを積み立てて、分散投資の大切さも理解した。
知識は少しずつ増えているのに、心の奥にはいつも小さな不安が残っている──。

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2025年の秋。
書店の投資コーナーにはある変化が起きていました。
並んでいたのは単なる「お金を増やす本」ではなく、「お金と生き方を問い直す本」たち。

この10月から11月にかけて発売された新刊を見ていると、投資家たちの関心が「稼ぐ技術」から「生きる哲学」へと静かにシフトしているように感じます。

今回はその変化を踏まえて、お勧めしたい5冊をご紹介します。


まずは「地図」を手に入れる

『今さら聞けない投資の超基本 改訂新版』

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著者: 泉美智子
出版社: 朝日新聞出版
発売日: 2025年10月7日

累計170万部という数字が物語るように、この本は多くの人にとって“投資の入口”です。
今回の改訂版で注目すべきは、2025年の“いま”に寄り添ったアップデート。
オルカン(全世界株式)やポイント投資といった、まさに今日のNISA投資家が直面しているテーマを丁寧に解説しています。

でも、この本の本当の価値は別のところにあります。それは──「なぜ投資をするのか」という問いに真っすぐ向き合っていること。

単なるテクニックの羅列ではなく、社会の一員としてお金と関わる意味を考えさせてくれる。
この視点があるからこそ、初心者は「自分の選択は間違っていない」という自信を得られるんです。

「NISA、始めてみたけど…この選択で本当に合ってるのかな?」
そんな迷いを感じたときにこの本を開けば、霧が少し晴れるはずです。


不安の正体に、光を当てる

『お金の不安という幻想』

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著者: 田内学
出版社: ダイヤモンド社
発売日: 2025年10月7日

もしあなたが投資を始めて2〜3年が経ち、「資産は増えているのに、なぜか安心できない」と感じているなら──この本はまさに“次のステップ”になるでしょう。

著者の田内学さんは、元ゴールドマン・サックスのトレーダー。
でも本書はトレード技術の本ではありません。むしろ、「お金にとらわれすぎる生き方から、どう自由になるか」を問う哲学書です。

印象的な一節があります。
「不安は、お金では消えない。」

少し耳が痛い言葉ですが、深く刺さります。
私たちは「もう少し資産が増えれば安心できる」と信じて投資を続けますが、実際には社会との繋がりや人間関係が薄れるほど、不安は増していく。

田内さんが提唱するのは、金融資本だけでなく、「人的資本」──人との信頼関係や働くことの意味に目を向けること。

金融リテラシーも大切ですが、それ以上に必要なのは「人生リテラシー」なのかもしれません。

この本を読み終えたとき、あなたの投資観はきっと一段深くなっているはずです。

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「予測できない」を受け入れる強さ

『謙虚なるコントラリアン投資家』

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著者: ダニエル・ラスムッセン
翻訳:
長岡半太郎・藤原玄
出版社:
パンローリング
発売日:
2025年10月13日

この本は、正直に言えば“上級者向け”。
でも、投資を真剣に続けてきた人ほど、ページをめくるたびに深く頷くことになるでしょう。

「投資で最も危険なのは、自分の考えを過信することだ。」

ラスムッセン氏が繰り返し説くのは、未来を“予測”するのではなく、“準備”する姿勢の重要性。
マーケットのノイズに振り回されず、淡々と積み上げていく──その土台にあるのが「謙虚さ」です。

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SNSのタイムラインが「次はこれが爆上げ!」と賑わう中、冷静さを保つのは簡単ではありません。
でも、長期投資において本当に必要なのは、派手な予測ではなく地味な一貫性。この本は、そんな時代にこそ必要な“心のバランスを整える一冊”です。

投資を続けていると、自信が慢心に変わる瞬間があります。
そのとき、この本はそっと「謙虚であれ」と語りかけてくれるでしょう。


知識を「実践」に変える

『MONOQLO特別編集 長期株式投資』

超高配当株かんたんスタートガイド (100%ムックシリーズ)amzn.to

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出版社: 晋遊舎
発売日: 2025年10月28日
価格: 880円

一方で、「理論は分かった。じゃあ実際に何をすればいいの?」──そう思ったときに頼りになるのがこのムック本です。

配当株を中心とした“長く続ける投資”のための実用ガイド。
880円という価格も手に取りやすく、具体的な銘柄選びのヒントが欲しい個人投資家にぴったり。

家族で将来設計を話し合うときにも役立ちます。
教育費や老後資金を「配当金」で少しずつ賄っていく──そんな穏やかな資産形成のスタイルをこの一冊が教えてくれます。

哲学的な本を読んだあと、ふと「今日から使える知識」が恋しくなるとき。
その隙間を埋めてくれる、実用的なパートナーです。


「いま」の空気(トレンド)を映す鏡

『ダイヤモンドZAi 2025年12月号』

出版社: ダイヤモンド社
発売日: 2025年10月21日

最後に紹介したいのは、お馴染みの月刊誌です。
『ダイヤモンドZAi』は、まさに“市場の空気”を映す鏡のような存在です。

今号の特集は「10倍株の見つけ方」「NISA年末戦略」など、投資家の関心ど真ん中のテーマばかり。
この雑誌の魅力は、リアルタイムで投資家の心理と市場の動きを掴めること。
ニュースだけでは伝わらない「市場の温度」を、紙面を通じて感じられます。

書籍が“深さ”を提供するなら、雑誌は“速さ”を提供してくれる。両方を行き来することで、投資の視野は格段に広がります。


さいごに 〜「稼ぐ」と「生きる」のあいだで

2025年秋の投資書籍市場を眺めると、ひとつの構造が見えてきます。

片方には『超基本』のような入門書。もう片方には『コントラリアン』のような専門書。

そして、その真ん中にあるのが『お金の不安という幻想』のような──「生き方としての投資」を考える作品です。
この構造は、私たち投資家自身の“成熟のプロセス”そのものです。

知識だけを増やしても不安は消えません。
けれど、不安の正体を知り、自分なりの軸を持てば行動は少しずつ変わっていく。

投資とは、未来を当てるゲームではなく、「自分と向き合う旅」なのだと。
2025年の金融書籍たちは、そんなメッセージを静かに、でもしっかりと伝えてくれています。

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>『かぞくとあおぞら』について

『かぞくとあおぞら』について

タイトルの「かぞくとあおぞら」は、気持ちのいい青空のもと穏やかに暮らす家族をイメージしてつけました。

もともとカメラに興味があり、趣味で撮影した写真を公開するためにブログを始めましたが、仕事や生活の変化もありしばらく更新していませんでした。
それでも家族との日々や自分の学びを記録したい気持ちは消えず、改めてこのブログを続けていくことにしました。

僕は街を散歩したり旅行するのが好きなので、このブログでは散歩や旅の写真を紹介することに加えて、興味のある「モノ」や「コト」、そして最近取り組んでいる資産運用についても発信していきたいと思います。

変化の大きい時代ですが、家族のために日々を頑張るみなさんが、青空のもといつまでも穏やかに暮らせますように。

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