「有事のたびに、売るべきかどうか迷ってしまう」
そんな悩みを抱えながら、テレビやSNSのニュースを気にしてしまう——そういう経験、ありませんか?
2026年2月28日、米・イスラエルのイラン攻撃が始まったとき、SNSやテレビのニュースはその話題でいっぱいでした。
FANG+を約205万円、ニッセイNASDAQ100を約45万円保有している僕も、一瞬「どうする?」という気持ちがよぎりました。
でも結局、そのまま保有する決断をしています。
この記事では、そのときの判断プロセスと、FANG+・NASDAQ100という商品の構造を整理しながら「有事に売るか持つか」の考え方を書いていきます。
この記事でわかること
- イラン情勢が株式市場(特にハイテク株)に与える影響の整理
- FANG+とNASDAQ100の構造的な違いと有事への耐性
- 「コアサテライト戦略」を使った有事の乗り越え方
イラン有事、相場への影響はどう読む?
2月28日の攻撃開始後、3月2日のWTI原油先物は一時+12%まで急騰。
株式市場でも寄り付き直後に下落が見られました。
市場が警戒したのは主に2つのシナリオです。
シナリオ①「ホルムズ海峡の封鎖」
世界の石油輸送の約20%が通過するこの海峡が封鎖されれば、原油高→インフレ再燃→FRBの利下げ期待後退という連鎖が起きます。
成長株・ハイテク株には典型的な逆風です。
シナリオ②「長期化」
トランプ大統領が「4〜5週間より長く続ける能力がある」と発言したことで早期終結への期待が後退。
ボラティリティが上がりやすい状態が続きました。
ただし実際には、3月2日のS&P500は最終的に微プラスで引けています。
財務体質の強いメガキャップ・ハイテク株が買い直されたことが大きかったようです。
専門機関の多くも「ホルムズ海峡の封鎖が長期化する可能性は低い」という見方をしており、最悪のシナリオに一直線ではなかったというのが今時点の状況です。
FANG+とNASDAQ100の「構造的な違い」を知っておく
有事に動じないためには、自分が持っている商品の構造をちゃんと理解しておくことが大事だと思っています。
FANG+は「超集中型」
iFreeNEXT FANG+は以下10銘柄への等金額(各約10%)投資です。
| 銘柄 | 概要 |
|---|---|
| Meta(Facebook) | SNS・広告 |
| Amazon | EC・クラウド |
| Netflix | 動画配信 |
| Alphabet(Google) | 検索・広告・クラウド |
| Apple | スマートフォン・エコシステム |
| Microsoft | OS・クラウド・AI |
| Nvidia | GPU・AI半導体 |
| CrowdStrike | サイバーセキュリティ |
| Palantir | データ分析・AI |
| Broadcom | 半導体・インフラ |
セクターは情報技術・通信サービス・一般消費財の3つのみ。
信託報酬は年率0.7755%(税込)で、インデックスファンドとしては高めの部類です。
1銘柄が急落するとファンド全体に約10%分の影響がそのまま出ます。
「集中してリターンを取りに行く」商品なので、値動きの荒さは当然の仕様といえます。
NASDAQ100は「分散の効いた成長株ファンド」
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは、ナスダック市場の非金融上位100銘柄を時価総額加重で保有します。
情報技術が約48%と中心ですが、ヘルスケア(約5%)、生活必需品(約7%)、一般消費財(約12%)なども含まれます。
コストコやペプシコのような、ハイテクが売られるときに資金の受け皿になる銘柄が分散として機能するのがFANG+との大きな違いです。
パフォーマンスとリスクの違い
過去5年の仮想10,000円投資では、FANG+が約32,000円(+220%)、NASDAQ100が約24,000円(+140%)とFANG+が上回っています。
ただし、リスク(標準偏差)はFANG+が約30%、NASDAQ100が約25%。高いリターンを高いリスクで取りに行っている構造です。
2022年の利上げ局面では両方とも大きく下落しましたが、その後の回復はFANG+のほうが急角度でした。
下落も深く、回復も早い——それがFANG+の性質です。
僕が「売らなかった」理由——コアサテライト戦略という考え方
実際に売らなかった理由は、大きく3つあります。
① ハイテクのビジネスと石油の値段は直接リンクしていない
FANG+の構成銘柄——クラウド、広告、EC、AI——のビジネスは、石油の価格と直接つながっていません。
有事によって投資家心理が悪化し、一時的なリスクオフの売りが出るのは確かです。
でもそれは「心理的な売り」であって、これらの企業のビジネス自体が傷ついているわけではありません。
問題になるのは、原油高が長期化してインフレが再燃し、FRBが利上げに転じるようなシナリオです。
でも今の段階で、そこまで織り込むのは早すぎると判断しました。
② 地政学リスクはこれからも定期的に起きる
中東、台湾、ロシア、北朝鮮——こういう事態は今後も繰り返されます。
そのたびに「売るか持つか」の判断を迫られたとき、人間の判断はどうしても「怖いから売る」方向に引っ張られます。
過去の歴史でも、石油供給の長期途絶がなかったケース(2003年イラク戦争、2022年ロシア・ウクライナなど)では短期的な下落の後に回復しています。
「有事のたびに売ると、安く売って高く買い戻すパターンにはまりやすい」——これが2つ目の理由です。
③ FANG+もNASDAQ100もサテライト枠として持っている
これが一番大きな理由かもしれません。
僕のポートフォリオはこういう構造になっています。
コア(守りの軸):オルカン+S&P500
長期の資産形成の土台として積立で持っています。相場がどう動こうと、ここは基本的に触りません。
サテライト(攻めの枠):FANG++ニッセイNASDAQ100
コアとは別に、より高いリターンを狙いたい枠としてスポット購入しています。リスクが高いことは、買う前から承知しています。
この構造があるから、有事でFANG+が揺れても「サテライト枠が揺れた」と受け止められます。
コア資産がオルカンとS&P500で守られているので、精神的に動じにくい設計になっています。
もしFANG+のボラティリティを有事で初めて実感したなら、それは「有事の問題」ではなく「ポートフォリオ構造の問題」かもしれません。
コアとサテライトの比率を見直すことのほうが、本質的な解決策になると思っています。
売却を考えるとしたらどんなときか
参考までに、僕が売却を検討するとしたらどういうケースかも書いておきます。
「有事が起きた」「一時的に下落した」というだけでは売却を考えません。
長期で持つと決めている以上、短期の値動きは誤差の範囲です。
売却を考えるとしたら、こういうケースです。
ひとつは、
ファンドの投資理念や構造が大きく変わったとき。
FANG+なら「等金額10銘柄」という設計が根本的に変わる場合など、ファンドを選んだ前提が崩れるケースです。
もうひとつは、
自分のライフステージが変わってリスク許容度が下がったとき。
リタイアが近づくなどの状況でサテライト枠を縮小するのは、普通にあり得る判断です。
「有事だから」「怖くなったから」という理由は少なくとも僕の基準では売却のトリガーにはなりません。
📝 この記事のテーマをもっと深く知りたい方へ
「イラン有事でFANG+・NASDAQ100はどうする?——含み益+55万円の僕が考えたこと」をnoteで公開しています。
有料部分では、
僕の実際の保有画面(評価額・含み益の数字)、「売らなかった」3つの判断軸の詳細、FANG+とNASDAQ100どちらをどう使うかの整理まで、ブログより踏み込んだ内容を書いています。
同じFANG+・NASDAQ100を持っていて「有事のたびに迷ってしまう」という方に、少し参考になれば嬉しいです。
まとめ
FANG+とNASDAQ100はどちらも「リスクが高い成長株ファンド」です。
有事局面で揺れること自体は、この商品を選んだ時点で想定の範囲内とも言えます。
大事なのは、「なぜ有事に揺れてしまうのか」を自分のポートフォリオ構造に立ち返って確認することだと思っています。
コアにオルカンやS&P500を置いてFANG+・NASDAQ100はあくまでサテライト枠——この設計があると、有事のたびに判断を迫られる消耗を減らせます。
投資歴8年の中で暴落も有事も経験してきましたが、「なぜこれを買ったか」という理由が変わっていないなら、持ち続けることが長期的には合理的だったことが多かったです。
正解はひとつじゃないので、自分のポートフォリオ設計と照らし合わせて判断してみてください。
本記事は投資の勧誘を目的としたものではありません。投資は自己判断・自己責任でお願いします。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
このブログのタイトル「かぞくとあおぞら」に込めた想いや、投資で遠回りをしてきた僕の自己紹介を[こちら]にまとめています。
もしよろしければ、少しだけ覗いていただけると嬉しいです。
