「日経が6万円を超えた!」という話を、GWの前の週に聞いた方は多かったと思います。
しかも今回は「取引時間中」ではなく、終値でも初めて大台に乗った歴史的な週。4月27日(月)の引け値は60,537円でした。
でも翌日にはもう5万9千円台に戻っていて、月末には6万円よりずっと遠い水準でした。
「え、もう割り込んだの?」という感じで始まった週でしたよね。
仕事中にスマホを見て「60,537円」という数字を確認したのが夕方で、翌朝には大台を割っていました(笑)
前週の取引時間中突破のときのほうが、正直「おおっ」ってなりましたね。
この記事でわかること
- 4/27〜5/1の相場で「何が起きていたか」をシンプルに整理
- 介入で一時的に落ち着いた円安と、今後の見通し
- 原油・金・FOMCという三つの「ざわざわポイント」
- 忙しいパパママ投資家として「どう受け取ればいいか」
日経の終値6万円達成──でも1日で大台を割った
数字の動きを日別に整理すると
4月27日(月)に終値で初めて6万円台乗せ(60,537円)
そこから翌28日(火)には59,917円へ急落。4月29日(水)は昭和の日で休場。4月30日(木)は原油高によるインフレ懸念が重しになり59,284円で4月の取引を締めました。
5月1日(金)はわずかに反発して59,513円で週を終えています。
4月単月の上昇幅は+8,221円で、月間としては過去最大の上昇幅だったとのこと。
でも月末の重さのほうが印象に残る週でした。
月間最大の上昇幅、なのに祝われない理由
前週(4/20〜4/24)の記事でも書きましたが(→日経6万円突破の日、東証プライムの6割は下落していた)、指数が上がる日と相場全体が強い日は別の話です。
今週も同じで、保有銘柄(海運株や高配当株)はほぼ動かなかったし、むしろ材料が複雑すぎて「いい材料と悪い材料が混在しすぎて、どう反応すればいいのかわからない」という感覚が続きました。
日経平均の月間最大上昇という歴史的な数字と、自分のポートフォリオへの影響がまったく別の話になっている——これが今の相場の構造的な特徴だと思っています。
NY市場:AIの評価軸が「使っているか」から「稼げているか」へ
今週のNY市場は月末に向けて面白い動きがありました。
4月27日(月)は地政学リスクへの懸念でやや軟調でしたが、AI楽観論が下支えしていた印象。
そこから28〜30日にかけては、アルファベットがクラウド事業でのAI貢献を具体的な数字で示したことが高評価を受けて反発。
S&P500は4月単月で+10%という5年ぶりの月間上昇率を記録しました。
そして5月1日(木)はアップルの四半期決算が市場予想を上回り、過去最大規模の自社株買いも発表されて早朝取引で3%超の上昇。
今週のNYで印象に残ったのは、AI銘柄の評価軸の変化です。
アルファベットは「AIがクラウド収益を押し上げた」という具体的なストーリーで評価され、メタは「将来のAIコストが重い」という見方で一時売られた。
どちらも「AI関連」なのに、全然違う評価を受けました。
「AIを使っているかどうか」ではなく、「AIで実際に稼げているかどうか」が問われ始めた週、という感じがします。
月末のNYダウは49,600円台、S&P500が7,209、ナスダックが24,892あたりで週を通じて「最高値圏で足踏み」という展開でした。
今週の最大のサプライズ──円が160円を突破、そして介入
今週のいちばんのびっくりニュースはここでした。
4月29〜30日、ドル円が160円を突破。日本政府・日銀が推定350億ドル(約5.5兆円)規模の市場介入を実施。
介入後、相場は一時155.48円まで急反落しました。短時間で4円以上動くというフラッシュクラッシュ的な動きです。
ただ市場の反応は冷静で、「時間稼ぎだよね」というトーン。
日米の金利差(米国3.75%対日本0.75%)というファンダメンタルズが変わっていない以上、介入で根本的に円高方向に転換するのは難しい、というのが大方の見立てです。
GW中の介入は2024年のときもそうでしたが、流動性が下がっているタイミングを狙って効果を最大化する作戦で、一定の効果は出ました。
円安が続くと輸入コストが上がり、物価に転嫁されて家計を圧迫します。
スーパーのレシートを見るとじわじわ実感しますよね。ただ一方で、僕の資産の多くは外貨建ての投資信託なので、円安が進むほど円換算の評価額は増えていく。
「資産の円安」と「生活費の円安」が逆方向に作用するという矛盾した感覚、外貨建て資産を持っている方には共感してもらえるんじゃないかと思います。
ポートフォリオを見て「いいぞもっとやれ」と思いながら、スーパーのレシートで「うーん…」となる(笑)
介入そのものと積立投資家の向き合い方については、こちらの記事でまとめています。 → 為替介入のニュースが出たとき、積立投資家はどう受け取ればいいか
今週の注目ニュース3本
① 原油が126ドルへ急騰——そして翌日には108ドルへ急落
今週最大のボラティリティは原油でした。
4月30日にブレント原油が1バレル126ドルを記録。ロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年以来の高値です。
ホルムズ海峡の実質的な封鎖が続いていて、カタールエナジーが全輸出に不可抗力(フォース・マジュール)を宣言するなど、エネルギー供給の混乱が深刻化しています。
ところが5月1日、イランから新たな和平案が提出されたというニュースが流れると、原油は108ドル台まで急落。
24時間足らずで10%以上動く異常な状況でした。
「停戦期待が出ると売られ、交渉が止まると買われる」という原油の動きが、そのまま市場のリスクオン・オフにつながっています。
今週の日経が月末に重かった背景のひとつはここです。
地政学リスクが積立投資に与える影響については、こちらの記事で整理しています。 → 地政学リスクで相場が急落…積立投資はどうする?
② 金が1オンス4,612ドル——「避難先」じゃなくなってきた
金の価格が前年同期比で+42%という水準になっています。銀も+134%、プラチナも+109%と、貴金属全体が騰勢を維持しています。
実はWealthNaviのポートフォリオに金ETFが組み込まれていて、気づいたらそちらでちゃんと恩恵を受けていました(笑)
「意識せずに分散できていた」という体験、長期で積み立てを続けているとたまにあるんですよね。
相場が荒れた週に「あ、ここが効いてたんだ」と後から気づく感じ。
仕組みを作っておくことの強さを、今週は金の急騰で実感しました。
③ FOMCは政策金利を据え置き——年内利下げ期待はほぼ消滅
4月29日のFOMCで、政策金利は3.50〜3.75%で据え置き。
パウエル議長は「インフレ抑制への忍耐が必要」と強調しました。
コアPCEが3月に前年比+3.5%と2月(+2.8%)から大幅に加速しています。
エネルギー価格の高騰が実体経済のインフレとして出てきている数字で、「相場は強いのに生活は苦しい」というスタグフレーション気味の様相が見えてきています。
年内の利下げ期待はほぼ消滅し、一部では「次は利上げでは」という見方も出始めているとか。
2024年に「利下げ祭り」を期待していた頃から随分と変わりましたね。
パパママ投資家として、今週から学べること
今週ひとつ強く感じたのは、「歴史的な数字と自分の資産への影響はまったく別の話」ということです。
日経平均が終値で初めて6万円台に乗った日に、僕のポートフォリオはほぼ動かなかった(むしろ保有銘柄によっては下げていた)。
日経6万円、NYダウ最高値圏、金4,600ドル——いくつもの「歴史的な数字」が並んでいるのに、自分には直接関係ない、という感覚。
これは悪いことではなくて、インデックスの積み立てをコツコツ続けている場合は「今週すごく上がった」も「今週すごく下がった」も、実は資産への影響がそれほど大きくないことが多いんですよね。
「日経が6万円になったから何かしなきゃ」「原油が急騰したから不安」という気持ちになるのは自然です。
でも積立の方針を変えるほどの理由になるかというと、ほとんどのケースでそうじゃない。
相場が大きく動くたびに判断がブレてしまう方は、こちらの記事もあわせて読んでもらえると整理できるかもしれません。 → 【3月13%急落→4月1日歴史的反発】振れすぎた相場で積立投資家がすべきこと
歴史的な週を「ふーん」と眺めていられる感覚——これが長期投資のひとつの到達点かもしれないな、とGWの前に思いました。
今の相場で「何かしなければ」という焦りが出たとしたら、それは仕組みを見直すサインではなく、「仕組みがちゃんと動いている証拠」だと思っています。
来週以降のチェックポイント
- ホルムズ海峡・イラン情勢の続報:5/1にイランが和平案を提出しましたが、交渉が進むか止まるかで原油と相場全体のトーンが変わります
- 米国雇用統計:FOMCが「忍耐」を強調した中で雇用データが強ければ「やっぱり利下げなし」、弱ければ「景気後退リスク」として市場が動く。どちらに転んでもボラタイルになりそう
- 日銀の次の一手:160円突破→介入→一時的に落ち着き、という流れで、6月以降に追加利上げに動くかどうかが円安の行方を左右します
- バークシャー・ハサウェイ総会(5/2):バフェット氏が約4,000億ドルの現金ポジションをどう語るか、世界中の投資家が注目しました
まとめ
4/27〜5/1の5日間は、日経平均が月間最大の上昇幅を記録した4月の最終週でした。
でも月末にかけては、原油高・円安・FOMCのインフレ懸念が重なって、歴史的な達成感よりも「次に何が来るか」という緊張感のほうが先に立つ週でした。
今週の相場のポイントをまとめると、日経平均が終値で史上初の6万円台に乗ったこと、ドル円が160円を突破して大規模な市場介入が入ったこと、原油が126ドルから108ドルへと24時間で急落したこと、FOMCが金利を据え置き年内利下げ期待がほぼ消えたことの4点です。
忙しいパパママ投資家にとって、こういうノイズが多い週ほど「何も変えない」という判断を維持することが難しかったりします。
でも積立の設定を変えなかったことは、立派な「正しい行動」だったはずです。
焦らず、でも目は離さずに。週明けも淡々と向き合っていきましょう。
※本記事は情報提供を目的としたものです。特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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このブログのタイトル「かぞくとあおぞら」に込めた想いや、投資で遠回りをしてきた僕の自己紹介を[こちら]にまとめています。
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