「うちの子はもう高校生だし、対象外かも」——こどもNISAのニュースを見て、そう思ったことはありませんか。
僕にも高校1年生の娘がいます。
最初は「またNISAか」くらいの温度感で見出しを流しかけたんですが、「対象年齢は0歳から17歳」という一文にふと娘の顔が浮かんで、手が止まりました。
この記事でわかること
- こどもNISAの制度の骨格(2027年1月開始)
- 高校生が実際に使える期間の計算
- 試算でわかった非課税メリットの現実
- 教育費の置き場所を決める判断軸
投資歴8年・資産5,000万円台の会社員が、実際に自分の家で計算した結果を正直にお伝えします(NISA8年間の実績はこちらでも詳しく書いています)
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こどもNISA、高校生はもう対象外?2027年1月開始の制度をざっくり整理
まず、こどもNISAがどんな制度なのか、簡単に整理しておきます。
2025年12月の税制改正大綱で方向性が示され、2026年3月には関連する税制改正法も成立しました。2026年8月現在、制度はすでに法律として成立済みで、2027年1月から0〜17歳の子どもがNISAのつみたて投資枠を使えるようになる予定です。
対象年齢に上限はありますが、下限はありません。つまり高校生でも、17歳になったばかりの子でも、ちゃんと対象に入ります。ここ、僕も最初は思い込みで見落としていたところでした。
制度の骨格をまとめると、こんな感じです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象年齢 | 0〜17歳 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 生涯非課税保有限度額 | 600万円 |
| 親のNISA枠(1,800万円)との関係 | 完全に別枠 |
| 対象商品 | つみたて投資枠のみ |
| 18歳になったら | 自動的に成人のNISAへ移行 |
以前あった「ジュニアNISA」と比べると、設計思想がかなり違います。ジュニアNISAは18歳まで原則引き出せない使いにくさがネックになって、あまり広がらないまま終わった制度でした。今回は、12歳以降であれば条件付きで教育費のための払い出しも認められるようになり、そこが現実寄りに直された印象です。
ただ、対象年齢に「上限17歳」とあると、うちみたいに子どもがもう高校生の家庭は、直感的に「今さら意味あるのかな」と感じてしまいますよね。次の章で、実際に計算してみた結果をお見せします。
「うちの子はもう高校生」——利用できる期間を正直に計算してみた
娘は現在、高校1年生です。2027年1月にこどもNISAが始まったとしても、対象になれるのは17歳までのあいだだけ。
指を折って数えてみると、ちょっと拍子抜けしました。実質的に使える期間は、たった2年なんです。
仮に2027年1月から2028年12月まで、毎月5万円を24か月積み立てるとすると、投資元本は120万円。生涯上限の600万円には、遠く及びません。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 娘が利用できる期間 | 実質2年(2027年1月〜2028年12月) |
| 積立額の一例 | 月5万円 |
| 投資元本合計 | 120万円 |
| 制度上の生涯上限 | 600万円 |
「対象年齢0〜17歳」という見出しだけを見て、ぼんやり娘の教育費が全部この枠で賄えるような気になっていたんですが、実際に手を動かしてみると全然違う話でした。
このズレに気づいた瞬間、正直「そっか、そりゃそうか」という感覚と、ちょっとした拍子抜けが同時に来ました。子どもの年齢が上がってきている家庭ほど、この「使える期間の短さ」は先に知っておいたほうがいい情報だと思います。
試算した結果は「思ったほどお得じゃなかった」——2年間の非課税メリットの現実
ここからが今回、いちばん腰を折られたところです。
運用先をオルカン(全世界株式インデックス)と仮定し、年6%で運用できたとして試算してみました。月5万円×24か月、元本120万円が2年後にどうなるか。
複利で計算すると、2年間の運用益は7万円台という結果になりました。この運用益に対して、通常の課税口座なら約20.315%の税金がかかります。
| 比較項目 | 目安 |
|---|---|
| 投資元本(2年間) | 120万円 |
| 想定運用益(年6%試算) | 約7万円台 |
| 課税口座なら差し引かれる税額 | 約1万円台 |
| こどもNISAで浮く金額(非課税メリット) | 約1万円台 |
…1万円台。正直、拍子抜けしました。「非課税」という響きから、もっとまとまった金額を想像していたんです。
でもこれ、2年しか複利が効かないから当然の結果なんですよね。非課税メリットは、時間をかけるほど効いてくる仕組みです。「対象年齢17歳まで」という制度の入り口だけを見て期待すると、うちのように高校生の子がいる家庭は肩透かしを食らいます。
ここだけ切り取ると、「そんなに急いで枠を埋めなくてもいいのでは」というのが率直な感想でした。ただ、話はこれで終わりません。
でも18歳で成人NISAに自動移行すると話が変わる——30歳時点で約130万円の差になった長期試算
「じゃあ、こどもNISAって高校生にはあまり意味がないのか」——最初はそう思いかけました。でも、ここで見落としていたポイントがひとつありました。
こどもNISAで積み立てた資産は、18歳になった時点で自動的に成人向けのNISAへ移行します。つまり、売らずに置いておけば、非課税のまま運用を続けられるということです。
娘のケースで、同じ元本120万円をそのまま30歳まで置いておいたと仮定して伸ばしてみると、こうなりました。
| 比較 | 30歳時点の金額目安 |
|---|---|
| 元本120万円をそのまま普通預金に置いた場合 | 約120万円台(金利ほぼ横ばい) |
| こどもNISAで運用し続けた場合 | 250万円超 |
| その差 | 約130万円 |
「2年しか入れられない」ことと、「意味がない」ことはイコールじゃない。これは自分でも意外な発見でした。
制度の入り口だけを見ると地味に感じても、時間というエンジンは、口座を切り替えたあとも回り続けます。もちろん現実の相場はこんなにきれいには進まないので、あくまで一つの目安として見てほしいところではあります。
結論:非課税メリットより先に確認したい「教育費はいつ使うお金か」
ここまで計算してみて、僕がたどり着いた結論は「やるべき」でも「やめるべき」でもありませんでした。
大事なのは、非課税メリットの大きさより先に、お金の置き場所を目的で分けることだと思います。実際に僕が自分に問いかけたのは、この5つです。
- 誰のお金か(娘名義か、僕たち親のお金か)
- 何のためのお金か(教育費なのか、資産形成のバトンなのか)
- いつ使うか(入学金など数年以内に使うのか、もっと先なのか)
- 値下がりを待てるか(相場が下がったとき、使う時期をずらせるか)
- 非課税メリットより先に解決すべき家計課題はないか
「何のためのお金か」を考えるとき、僕は娘に「パパが持っておいて」と言われた日のことを思い出します。
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娘の場合、2027年から始めるとしても大学進学までの期間は短く、そのお金をそのまま入学金や初年度の学費に充てるつもりなら、全額を値動きのある商品に置くのは正直ちょっと怖いです。2年後に相場が2割下がっている可能性だって、普通にあります。
だから、非課税枠を埋めることを急ぐより先に、「そのお金をいつ使うのか」を決める。3年以内に使うお金なら増やすより守る。10年以上置けるお金なら非課税で育てる——同じ教育費でも、時間軸が違えば置き場所は変わってくるはずです。
こどもNISAを満額使うかどうかより、僕が今回考え直したのはそこでした。
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よくある質問
Q. 高校生でも、こどもNISAに申し込む意味はありますか?
意味はあると思います。ただし今回の試算のとおり、非課税メリット自体は数万円規模と小さめです。18歳到達後もそのまま置いておける前提なら、効果は長期的に伸びます。「今から始めても間に合わない」と諦める前に、教育費の使うタイミングと照らして考えてみるのがおすすめです。
Q. もう17歳です。間に合いますか?
制度開始は2027年1月予定なので、その時点で17歳以下であれば対象に入ります。ただし利用できる期間は年齢が上がるほど短くなるので、うちの娘のように「実質2年」というケースも珍しくありません。期間の短さは事前に織り込んでおくと安心です。
Q. ジュニアNISAとは何が違うんですか?
非課税保有期間の制限がなくなったこと、そして12歳以降であれば条件付きで教育費のための払い出しが認められるようになったことが大きな違いです。ジュニアNISAがネックだった「18歳まで引き出せない」使いにくさが、かなり現実寄りに直されています。
まとめ——非課税枠より先に、時間軸を確認する
高1の娘を対象に計算してみて、こどもNISAは「満額600万円」の派手な話ではなく、「実質2年・元本120万円」という地味な現実からスタートすることがわかりました。
それでも、18歳以降そのまま置いておけば、時間というエンジンは回り続けます。大事なのは非課税枠を急いで埋めることより、そのお金をいつ使うのかを先に決めることだと、今回あらためて感じました。
同じように「うちの子は対象になるのかな」と気になった方は、まずお子さんの年齢で一度計算してみてください。
この記事のテーマをもっと深く知りたい方へ
「うちの子、対象なんだ――高1の娘でこどもNISAを計算したら、満額600万円の話ではなかった」をnoteで公開しています。試算の詳細な数字やコウのリアルな判断プロセスも公開中です。
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