NISAを始めたけど、信託報酬って何だろう——そう思いながらとりあえず設定したまま、というパパ・ママ、けっこういると思います。
僕もそうでした。
投資歴8年、今は資産5,000万円を超えましたが、信託報酬なんて「なんかよくわからないコスト」くらいの認識で数年過ごしていました。
今日は、その失敗含めて正直に書きます。
この記事でわかること
- NISAが非課税でも「信託報酬」は引かれ続ける、という基本の話
- 同じ日経平均に連動する商品でも、コストの差が30年後に200万円以上になる理由
- 今日すぐ確認できる「3つのチェックポイント」と具体的な見方
NISAを始めたあなたへ——実は、まだ終わっていません
「NISA、始めました!」という声をSNSでよく見かけるようになりました。
職場のランチでも、育児サークルでも、「新NISAどうしてる?」という話が出るようになった。これ、本当にすごい変化だと思います。
少し前まで、投資の話って「一部の人がやるもの」みたいな空気があったから。
でも、ここで一つ聞かせてください。
「NISAを始めた」で安心していませんか?
実は、NISAを始めることと、NISAをうまく使うことは少し違います。
子育て中の忙しい毎日の中で積立設定をした——それは本当に大きな一歩です。でも「設定が終わった」ところで手を止めると、毎月じわじわと「見えないコスト」が出ていく可能性があるんです。
今日はその話を書きます。
NISAは非課税。でも、手数料は消えない
まず一番大事な前提から。
NISAは、投資の利益に税金がかからない制度です。通常は利益の約20%を税金として取られますが、NISAの枠内ではゼロ。
これだけで年々の差はかなり大きい。
ただし、よく誤解されていることがあります。
NISAは非課税制度であって、コストがゼロになる制度ではありません。
投資信託には、大きく3種類のコストがあります。
- 購入するときにかかる「購入時手数料」
- 持っている間ずっとかかる「信託報酬」
- 売るときにかかる場合がある「信託財産留保額」
この中で、長期投資で特に効いてくるのが「信託報酬」です。
信託報酬は、毎日こっそりと差し引かれていきます。証券口座のアプリに「本日、信託報酬いただきました」と表示されるわけではありません。
だから、気づきにくい。
でも、静かなコストほど、長く続けると効いてきます。
「同じ日経平均に投資してるのに」——それ、本当に同じですか?
たとえば、日経平均に連動する投資信託を考えてみましょう。
「日経平均に投資する」と聞くと、どれも似たようなものに見えるかもしれません。でも、実際には商品によってコストが違います。
日経平均に連動する投資信託の中には、信託報酬が年率0.5%台の商品もあります。一方で、低コストのインデックスファンドでは、年率0.1%台の商品もある。
この差を見て、「たった0.3〜0.4%でしょ?」と思う気持ち、すごくわかります。
僕も投資を始めた頃はそう思っていました。
正直、最初は信託報酬の細かい差よりも、「とにかく積立設定をすること」の方に必死だったから。それ自体は間違っていなかったと思います。始めないと何も始まらないので。
でも、8年続けてみてわかったのは、
長く持つものほどコストはちゃんと見た方がいいということです。
毎月3万円×30年——コストの差はどれくらいになるのか
ここで、ざっくりとしたシミュレーションをしてみます。
前提はこうです。
- 毎月3万円を30年間積み立て、年5%で運用できた場合
- 低コスト商品:購入時手数料なし、信託報酬0.143%
- 高コスト商品:購入時手数料2.2%、信託報酬0.517%
もちろん、実際の運用成績は誰にもわかりません。これはあくまで「コスト差のイメージ」です。
それでも、この前提で見ると、30年後の差はざっくり200万円以上になります。
子どもの大学費用を考えている子育て世代にとって、200万円という数字は笑えないんですよね。
家族旅行なら何回分か、というか「これ、塾代に換算するとどのくらいだろう」って考えてしまう自分がいます笑。
手数料の差だけで——です。
暴落もなく、個別株の失敗もなく、ただ商品のコストが違っただけ。ここが怖いところです。
投資の世界では、大きな損失は目立ちます。暴落、個別株の失敗、SNSに流れてくる謎の爆損スクショ。でも手数料による差はあまり目立たない。毎日少しずつ、静かに効いてくる。
だからこそ、早めに確認しておく価値があります。
正直に言うと、最初の数年は信託報酬がどこに書いてあるかも知りませんでした
正直に書くと、僕は投資を始めた最初の数年間、信託報酬をほとんど気にしていませんでした。
当時使っていたアプリで表示された商品を眺めて、なんとなくランキング上位に並んでいたものをポチった記憶があります。信託報酬がどこに書いてあるかすら知らなかった。
目論見書というものがあるのは知っていたけれど、開いたことはなかった。
「とにかく始めること」で頭がいっぱいで、コストの話は「ある程度慣れてきてからでいいかな」と後回しにしていました。
でも今振り返ると、その「ある程度慣れてきてから」は気づかないまま数年経っていたりするんですよね。
これは自分への話であり、これを読んでくれているあなたへの話でもあります。
子育て中って本当に時間がない。NISAの積立設定をするだけでも、子どもが寝た後の貴重な時間を使っているはずです。
だからこそ、「設定した商品が本当に長期向けになっているか」だけは、一度確認しておく価値があります。
銀行窓口が悪いという話ではない
ここで誤解されたくないのですが、「銀行窓口で投資するのはダメ」と言いたいわけではありません。
窓口には窓口の価値があります。対面で相談できる安心感、わからないことを直接聞ける便利さ、ネット証券の操作が苦手な人にとっての入り口——これは確かにある。
ただし、
長期のインデックス投資をするなら、その安心感に毎年いくら払っているかは、一度確認した方がいいと思います。
無料の相談に見えても、実際には投資信託の信託報酬という形でコストを払っている場合があります。それが納得できるなら、選択としてありです。
でも知らないまま払い続けるのは、少しもったいない。
特にNISAは長期で使う制度です。数ヶ月で売買するものではなく、10年、20年、30年と付き合っていく可能性がある。
だからこそ、最初の商品選びの差がじわじわ効いてきます。
今日やることは、一つだけです
じゃあ、具体的に何を確認すればいいか。
正直、最初は「信託報酬をちゃんと見よう」と思っても、どこを見たらいいか迷うんですよね。証券口座の画面って、慣れないうちは情報が多すぎて疲れます。
なので、僕が実際に見ている3点だけ書いておきます。
1. 購入時手数料がかかっているか
つみたて投資枠の商品は基本的に購入時手数料がゼロです。
ただし、成長投資枠で買う商品や販売会社によっては、手数料がかかる場合があります。
2. 信託報酬が年何%か
ここが一番大事です。
同じ指数に連動する商品でも、信託報酬が違うことがある。僕は0.2%を超えるかどうかをひとつの目安にしています(絶対ではないですが、長期で持つなら意識する価値があります)。
3. 同じ指数にもっと低コストの商品がないか
日経平均なら日経平均、S&P500ならS&P500、全世界株式なら全世界株式——同じような投資対象でも、商品によってコストが違います。
SBI証券の場合、商品詳細ページを開くとこの3つがだいたい上の方に並んでいて、慣れれば30秒で確認できます。
最初からこういう見方をしていたわけではないですが、今はほぼ自動的にこの順番で確認するようになりました。
もちろん、コストだけで投資先を決める必要はありません。純資産総額、運用実績、連動対象も見た方がいい。
でも長期のインデックス投資では、コストはかなり重要です。それも、早く気づくほど効果があります。
NISAマウントより、自分の明細を見る
SNSでは、どうしても強い言葉が目立ちます。
「NISAをやっていない人は遅れている」
「この商品を買っていない人は損している」
「今すぐ乗らないと置いていかれる」
こういう言葉を見ると、少し焦りますよね。わかります。
子育てしながらSNSを流し見していると、なんとなく自分だけ取り残されているような気持ちになることもある。
でも、本当に見るべきなのは、他人の投稿ではなく
自分の明細です。
自分が何を買っているのか。どれくらいのコストを払っているのか。その商品を10年、20年持ち続けても納得できるのか。
ここを確認するだけで、投資の不安は少し減ります。少なくとも、誰かの強い言葉に振り回されにくくなります。
NISAを始めたことは、大きな一歩です。
でも、始めたあとに中身を確認することも、同じくらい大事だと思っています。
手数料は大きな音を立てて出ていくわけではありません。でも、長く投資を続けるなら、静かなコストほど味方にも敵にもなります。
焦って乗るより、ちゃんと見る。
長く続ける投資では、たぶんその方が強いです。少なくとも僕には、そう見えています。
8年続けてきて、派手なことは何もしていない。毎月積み立てて、信託報酬の低い商品を選んで、暴落のたびに何もしなかった。それだけです。でも、気づいたら資産は育っていた。
退屈なくらいがちょうどいい——投資ってたぶん、そういうものだと思っています。
今日、証券口座を開いて、NISAで積み立てている投資信託の「信託報酬」を確認してみてください。どこに書いてあるかは、商品名のすぐ下か、詳細ページの上の方に表示されていることが多いです。
見て、「0.1〜0.2%台だった」なら、そのまま安心してください。
見て、「0.5%を超えていた」なら、同じ指数でより低コストな商品がないか調べてみる価値があります。
難しい計算も、大きな乗り換えも、今日は必要ありません。
確認することから始める——それが長期投資の、地味で強い入り口だと思っています。
※本記事は特定の金融商品や金融機関を推奨・批判するものではありません。投資信託の手数料や取扱条件は販売会社・購入方法・時期によって異なります。実際に投資する際は、最新の目論見書や販売会社の情報を確認してください。投資はご自身の判断と責任で行ってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
このブログのタイトル「かぞくとあおぞら」に込めた想いや、投資で遠回りをしてきた僕の自己紹介を[こちら]にまとめています。
もしよろしければ、少しだけ覗いていただけると嬉しいです。
