「オルカンとFANG+、どっちを増やそうか。」
「積立額をもっと増やせたら、もっと早く資産が増えるんだろうか。」
投資をしていると、こういう「何が正解か」を探したくなる瞬間ってありませんか。
僕も同じでした。
投資歴8年、資産は5,000万円台になりましたが、正直「結局、何が一番効いたのか」をちゃんと考えたことがなかったんです。
今回、8年分の投資実績とにらめっこしながら、投資先・相場・積立・本業収入・継続の5つを一つずつ検証してみました。結論から言うと、答えは意外と地味なところにありました。
この記事でわかること
- 資産形成で本当に効いた5つの候補の検証結果
- 「買った金額」と「新しく投資した金額」の違い
- 資産形成初期に「いくら入れたか」が効く理由
- 収入が増えても積立を続けられる家計の作り方
投資先が良かったから?(僕がFXで200万円失った話)
まず、いちばん分かりやすいところから疑ってみることにしました。「投資先の選び方が良かったんじゃないか」という説です。
僕がこれまで持ってきたのは、オルカン、S&P500、日本の高配当株、FANG+、NASDAQ100、それに暗号資産も少し。
こう書くと、なんだか戦略があるように見えるかもしれません。でも実際は、8年前の僕にそんな戦略的な投資ができるわけもなく——その証拠に、投資を始める前にFXで約200万円を失っています(笑)
「一気に資産を増やそう」とレバレッジをかけて、結局はきれいに溶かしました。今思えば、笑うにはちょっと大きい金額です。
投資の天才どころか、そこそこ痛い目を見て、ようやく長期のインデックス投資にたどり着いた。それが実態です。
もちろん、オルカンやFANG+を長く持ち続けたことには意味がありました。ただ、「上がる商品をうまく見抜いたから増えた」という説明には、どうも無理があります。
少なくとも僕に、未来を当てる力はありませんでした。今もないですけどね。
相場が良かったから?(8年間、ずっと順調だったわけじゃない)
これは間違いなく大きかったと思います。
2018年からの8年間を長い目で見れば、株式市場の成長からかなり恩恵を受けました。これは自分の実力ではありません。
その一方で、ずっと順風満帆だったわけでもないんですよね。コロナショックがありました。
金利上昇で株価が大きく下がった時期もありました。円安と円高の振れがあり、地政学リスクもありました。
今では資産額が大きくなったぶん、数日で数十万円、場合によってはそれ以上動くことも珍しくありません。
そのたびに思うことがあります。
資産が増えたのを、全部自分の投資判断のおかげにするのは違うなと。
上がったときは自分の実力で、下がったときだけ相場のせい——そんな都合のいい話はありません。
僕がやったことといえば、上がる日も下がる日もある市場に居続けただけです。
ただ今振り返ると、この「居続けた」というだけのことが、思っていた以上に効いていました。派手さのかけらもないんですけど。
「うちの場合」で検証——積立額は本当に増えていたのか
ここで、自分の数字を見てみることにしました。
家計簿アプリ上の金融資産は、2021年あたりから伸び方がはっきり変わっています。
本業収入の増加に合わせて、入金額が増えたタイミングです。
こう並べてみると、後半の伸びがかなり大きく見えます。では、その間に積立額をものすごく増やしたのか——実は、そうでもありませんでした。
現在、毎月の積立額は約20万円を超えていますが、直近3年間は月によって数万円の上振れこそあれ、基本の積立額は大きく変わっていません。
ここで一つ、今回あらためて家計簿を見直して気づいたことがありました。家計簿上の「買付額」だけを見ると、近年かなり増えているように見えたんです。
最初は僕自身、「こんなに投資額を増やしていたのか」と思いました。
でも、中身を見ると違いました。
過去に積み立てていたOneTapBuy(現PayPay証券)やTHEO、クラウドバンクなどの資産をいったん売却し、SBI証券やNISA口座へ集約するために買い直した金額が含まれていたんです。
新しく入れたお金ではなく、すでに市場にあったお金を別の器へ移していただけ。
「買った金額」と「新しく投資した金額」は、同じではありませんでした。
それでも、一つだけ実感として確かなことがあります。
資産形成の初期ほど、「何%増えたか」よりも「いくら入れたか」の意味が大きかったということです。
たとえば資産100万円なら、10%上昇しても増えるのは10万円です。一方で毎月10万円を積み立てれば、1年間で120万円のお金が新たに市場へ入ります。
資産がまだ小さかったころの僕にとって、市場の値動き以上に、自分で入れ続けるお金の力のほうが大きかった。
積立って、打ち上げ花火というより、毎朝少しずつ水をやる鉢植えに近いのかもしれません。
もし家計簿アプリを使っているなら、一度、直近1年の「買付額」の中身をのぞいてみてください。似たような発見があるかもしれません、僕みたいに。
実はいちばん効いていたのは「本業収入から生まれる余白」
そして、今回振り返ってあらためて大きいと思ったのが、本業の役割です。
資産形成の記事では、「何を買うか」はよく語られます。オルカンかS&P500か、高配当株かインデックスか、期待リターンは何%か。
でも、その投資資金をどこから作るのかという話は、意外と目立ちません。僕の場合、この8年で年収にも変化がありました。
| 時期 | 年収 | 投資の状況 |
|---|---|---|
| 転職前 | 約500万円 | 積立を続けていた |
| 転職後 | 約850万円 | 生活水準は大きく変えず継続 |
| 現在 | 約1,200万円 | 月27万円の積立を継続中 |
こう書くと、「年収1,200万円だからできた話じゃないか」と思う人もいると思います。
僕も逆の立場なら、たぶんそう思います。ただ、最初から1,200万円だったわけではありません。
500万円だった時期にも投資をしていましたし、850万円になってからも続けてきました。
振り返ると、本業の収入が増えた意味は、単純に「たくさん投資できるようになった」ことだけではありませんでした。
投資を続けるための余白ができたこと——これが大きかったと思っています。
収入が増えても、生活水準を同じ割合では上げない。すると、生活費や教育費などを払ったあとにも余裕が残ります。
その余裕があるから、相場が下がっても積立をやめずに済む。急に現金が必要になって、投資資産を取り崩さなくても済む。
今の僕にとって、本業のいちばん大きな役割は、月27万円を積み立てられること以上に、その積立を無理なく続けられる家計を作ってくれたことだったのかもしれません。
投資商品を選ぶより前に、投資を続けられる生活を作る——この順番は、8年前の僕にはあまり見えていませんでした。
ここまでの検証を、一度表にして振り返ってみます。
| 候補 | 効果の実感 | 検証結果 |
|---|---|---|
| ①投資先 | △ | 才能で選んだわけではなかった |
| ②相場 | ○ | 恩恵は大きいが自分の実力ではない |
| ③積立 | ○ | 資産が小さい時期ほど効いていた |
| ④本業収入 | ◎ | 積立を続けられる余白を作った |
| ⑤継続 | ◎ | 器を変えても市場から降ろさなかった |
こう並べると、②③④⑤がゆるやかにつながっていることに気づきます。
結局、資産を増やしたのは「やめなかったこと」
投資先、相場、積立、本業。どれも、資産が増えた理由の一つだと思います。
でも全部に共通して、一つだけ必要だったものがあります。
時間です。もっと正確に言えば、やめなかったこと。
コロナショックでも投資をやめませんでした。含み損が出ても、投資そのものから降りませんでした。
FXで大きく失敗したあとも、「自分には投資は向いていない」と全部やめることはしませんでした。
途中で商品を売ったことは何度もあります。
OneTapBuyからSBI証券へ移したり、THEOを整理したり、クラウドバンクからNISAへ資金を移したり。
でも、それは投資をやめるための売却ではありませんでした。器は変えても、お金は市場へ戻してきました。
SNSなら、「暴落で大量買いして爆益」のような話のほうが映えます。僕にはそんなホームランはありません。
あるのは、下落した日に市場全体を確認して、自分の資産配分を確認して、それでも投資方針が変わっていなければ「今回も動かさない」と決めてきたことくらいです。
何もしなかったのではなく、動かさないと決め続けた。8年間を振り返ると、この違いは結構大きかった気がします。
2018年の僕に会えるなら、伝えたいのはこの3つだけ
もし今、2018年の自分に会えたら、たぶんこう聞くと思います。「どの銘柄が一番上がる?」「いつ買えばいい?」
FXで200万円を失った直後ですから、焦っていたはずです。
でも今なら、こう答えます。投資商品を選ぶより先に、投資を続けられる生活を作ること。順番はそっちが先でした。
具体的には、地味ですがこの3つだけです。
1. 自分が無理なく続けられる積立額を決めて自動で積み立てる
最初から無理な金額にしないことが大切です。
積立を続けるうえでの焦りとの付き合い方は、以前「焦りが消える瞬間」という記事でも書きました。
子育てしながら積立投資を続けるパパが、8年間の経験から気づいた「焦りが薄れる瞬間」を正直に書きました。教育費や老後の不安…
2. 収入が増えたとき、その増加分を全部生活水準の引き上げに使わない
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3. 暴落しても投資をやめなくて済むように、生活防衛資金や無理のない資産配分を先に作っておく
これができていると、相場が荒れても淡々と過ごせるようになります。
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「年収を1,200万円にしろ」では、何の再現性もありません。
8年間やってきた僕が、今から投資を始める人に伝えるなら、やることはもっと地味です。
ものすごく地味ですよね。でも8年間やったあとに残った答えはそんなものでした。
📝 この記事のテーマをもっと深く知りたい方へ
「投資8年。結局、いちばん資産を増やしてくれたのは何だったのか」をnoteで公開しています。8年分の家計簿と向き合いながら書いた、今回のブログ記事の元になった記事です。
まとめ:資産形成は「ホームラン」だったわけじゃない
振り返ってみると、「あの株を買ったから資産が増えた」というホームランは、僕には一本もありませんでした。
給料が入る。生活費を払う。残ったお金から投資する。
相場が上がる月もあれば、下がる月もある。それでも翌月になれば、また積み立てる。
8年間、やっていたのはたぶんそれだけです。地味すぎて、自分でも拍子抜けするくらいに。
まずは直近1年の家計簿を見返して、「買った金額」と「新しく投資した金額」が同じかどうか確かめてみる——それだけでも、何か見えてくるかもしれません。
冒頭で「オルカンとFANG+、どっちを増やそうか」と書きました。
今の僕なら、こう答えると思います。商品選びより先に、続けられる仕組みを作ることのほうが、ずっと効いていたと。
この記事の数字は、すべて僕自身の口座と家計簿の記録にもとづくものです(2026年8月時点)
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。記事中の数字・制度・商品条件は執筆時点のものです。最新の情報は各出典先および公式サイトでご確認ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
このブログのタイトル「かぞくとあおぞら」に込めた想いや、投資で遠回りをしてきた僕の自己紹介を[こちら]にまとめています。
もしよろしければ、少しだけ覗いていただけると嬉しいです。
