2023年、新緑が眩しい季節。
私、美咲、31歳独身。
都内の会社で事務職として働くいわゆる普通のOLだ。
お給料は平均的だと思う(年収400万円弱くらいかな)。
でも貯金となると話は別。正直に言うとほぼゼロだった。
お給料が入るとまずは家賃(都内ワンルームで7万円台後半)、光熱費、通信費。そして残りは新作コスメ、流行りの服、友達とのカフェ巡りや女子会、たまに行く美容院やネイルサロン…
そう、いわゆる「自分へのご褒美」や「キラキラ費」に消えていく毎日。
貯金しなきゃという気持ちは片隅にあったけど、「まだ大丈夫」「今の楽しみが大事」なんて言い訳して見て見ぬふりをしていた。
そんな私を変えたのは親友の結婚報告とふと目にした雑誌の「30代からのライフプラン特集」だった。
キラキラした結婚式の写真と老後資金や教育費といったリアルな数字のギャップに頭をガツンと殴られたような衝撃を受けた。
「私、このままで本当に大丈夫…?」
漠然としていた将来への不安が急に重くのしかかってきた。
その日の夜、私はクローゼットに眠る一度しか着ていない服や使いきれないコスメを眺めながら初めて真剣に自分のお金と向き合った。
手取りは約23万円(ボーナス別)。
家賃7.5万円、光熱費・通信費1.5万円、食費(ランチ・カフェ代含む)5万円、美容・ファッション費4万円、交際費3万円… 計算するまでもなくほとんど残らない。
資料によると一人暮らしの平均支出は月17万円台。
私の支出は明らかにそれを超えていた。
特に美容・ファッション費と交際費、そして毎日のカフェ代が大きい。
「よし、1年で100万円貯める!」
無謀かもしれない。
でも具体的な目標ができたことで不思議と心が軽くなった。
月々約8万3千円の貯金。今の支出から考えると毎月5万円以上は節約しないといけない。
腹を括って私は「聖域なき支出改革」をスタートさせた。
-
カフェ・ランチ代の見直し: 毎日1杯500円のカフェラテをやめ、マイボトル持参に。
ランチも基本はお弁当。会社の同僚とのランチもお店選びを工夫したり頻度を減らしたり。これだけで月1.5万円以上の節約。 -
ファッション・美容費の最適化:
-
服は「本当に必要か」「手持ちの服と合わせられるか」を厳しく自問自答。
買う前にフリマアプリで探す癖もつけた。 -
コスメは使い切りを徹底。プチプラでも優秀なアイテムを探すのが楽しみに。
-
美容院は行く頻度を見直し、ネイルはセルフに切り替え。これで月2万円以上の節約。
最初は物足りなかったけど工夫次第でおしゃれは楽しめることを発見!
-
-
交際費のメリハリ: 女子会は宅飲みにしたりお互い手料理を持ち寄ったり。お金のかからない公園ピクニックや美術館巡りなど新しい楽しみ方も見つけた。
これで月1万円以上の節約。 -
サブスク整理とポイ活: 使っていないサブスクを解約。キャッシュレス決済やポイントサイトを駆使して「ポイ活」も本格的にスタート。
チリツモ効果を実感。
もちろん、全てが順調だったわけじゃない。
SNSで友達の海外旅行や高級レストランの写真を見るたびに心がざわついた。
セール時期には物欲モンスターと何度も戦ったし、節約疲れでコンビニスイーツに手が伸びそうな夜もあった。
そんな時は家計簿アプリを開いて着実に増えていく貯金額を眺めた。
0円だった残高が半年で50万円近くになったのを見た時の感動は忘れられない。
「私、結構やれるじゃん!」
その小さな自信が次へのエネルギーになった。
節約レシピをブログで発信したり、同じ目標を持つ仲間とSNSで励まし合ったりしたのもモチベーション維持に繋がった。
収入アップも目指して週末にWebライターの副業を少しだけ始めた。
文章を書くのは好きだったし、月に1〜2万円でも収入が増えると心に余裕が生まれた。
そして、1年後。
アプリの残高に「1,000,000」の数字が並んだのを見た瞬間、思わず「やった!」と声が出た。
貯金ゼロだった私が、本当に100万円貯められたのだ。
この1年で手に入れたのはお金だけじゃない。
-
お金と上手に付き合う方法: 予算を立て計画的に使う力が身についた。
-
揺るがない自信: 目標を達成できたことが大きな自己肯定感になった。
-
本当の豊かさ: モノや見栄で満たされるのではなく、工夫する楽しさや将来への安心感という豊かさを知った。
-
未来を描く力: 将来のライフプランを具体的に考え、行動するきっかけになった。
もちろん、まだまだこれから。
物価上昇だって気になるし、人生何があるか分からない。でも、この1年で得た「自分で自分の人生をコントロールしている感覚」があればきっと大丈夫。
さて、この100万円。
まずは一部を自己投資に使ってずっと興味があった資格の勉強を始めようかな。それから少しだけ旅行積立ても始めよう。もちろん、予算を決めてね。
私の新しいステージは、ここから始まる。