暗号資産の税制改正2028年|サラリーマン投資家が”これは大事”と思った3つのポイント

暗号資産を持っている方に、ちょっと重要なニュースをお届けします。

「株と比べて税制が不公平だよな」「利益が出ても半分近く持っていかれるのが嫌で…」

そう感じながらも保有し続けてきた方に朗報です。
2026年3月末、所得税法の改正案がついに成立しました。2028年から、暗号資産にも「20%の申告分離課税」が適用される見通しです。

この記事では、税制のポイントをわかりやすく整理しつつ、「で、実際どうすればいいの?」という会社員投資家向けの判断軸をまとめています。

投資歴8年、bitFlyerで2021年から暗号資産を保有し続けてきた経験をベースに書きますね。

この記事でわかること

  • 2028年から何がどう変わるのか(税率・損失繰越の仕組み)
  • どんな人が対象で、どんな取引は対象外なのか
  • 今から2028年に向けてどう動くか、会社員目線の判断軸

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今までの暗号資産の税金、何が問題だったのか

まず現状の税制をおさらいしておきます。

今の暗号資産の利益は「雑所得」として扱われます。

これが問題で、給与など他の所得と合算して課税されるため、
年収が高いほど税率が跳ね上がる構造になっています。最大で所得税45%+住民税10%で55%課税になるケースも。

さらに痛いのが、損失の繰越ができないことです。

株の場合、損失が出た年はその損失を翌年以降3年間にわたって繰り越せる「損失繰越控除」という仕組みがあります。暗号資産にはこれがなく、損した年に傷を翌年に活かすことができません。

「増えても税金が重い」「損しても翌年に活かせない」という、二重の不利を抱えた資産クラスだったわけです。

これが株とまったく違う扱いであることが、暗号資産をポートフォリオの「外側」に置かざるを得なかった大きな理由のひとつでした。

2028年から何が変わるのか

ポイントを整理します。

税率が「最大55%」から「一律20%」へ

株式と同じ「申告分離課税」が適用され、税率が20.315%(所得税15.315%+住民税5%)に統一されます。年収が高くても低くても、この税率で固定です。

給与が高い会社員にとっては、特に効果が大きい変更になります。

損失の3年繰越控除が可能に

株と同様に、損失が出た年の損失を翌年以降3年間繰り越せるようになります。

たとえば2028年に100万円の損失が出て、2029年に200万円の利益が出た場合、差し引き100万円分の税金だけで済む計算になります。
今までは損失が「消えて」しまっていたので、これは実質的に大きな変化です。

施行スケジュール

2027年中に金商法改正が施行され、2028年1月1日から新税制が適用される見通しです。
2027年12月31日以前の売却は、現行の雑所得扱いが継続します。

対象になる取引・ならない取引(ここが重要)

ひとつ注意が必要なのが、
すべての暗号資産取引が対象になるわけではないという点です。

対象になる(新税制が適用される)

  • 国内の登録取引所を通じた売却(SBI VC Trade、bitFlyer、GMOコインなど)
  • BTC・ETHなど「特定暗号資産」に指定された銘柄の取引

対象にならない(引き続き雑所得・最大55%)

  • 海外取引所(Binance、Coinbaseなど)を使った取引
  • DEX(分散型取引所)を使った取引
  • まだ「特定暗号資産」に指定されていないアルトコイン

国内取引所ユーザーであれば基本的には対象に入りますが、海外取引所メインで動いている方は要注意です。

税務当局の監視強化とセットで考える

もうひとつ知っておきたいのが、税務当局の監視体制が同時に強化されるという点です。

国内取引所には、利用者の取引情報をマイナンバーと紐づけて税務署に自動提供する仕組みが整備されます。
株式と同じように、会社員の確定申告でも自動的に情報が紐づく形になる見通しです。

「有利になる代わりに、透明性も求められる」というセットです。

これ自体は投資家として正常な姿だと思いますが、今まで申告が曖昧になっていた方は、この機会に整理しておく必要があります。

会社員投資家としての判断軸:今から2028年に向けて

実際に2021年から保有を続けてきた立場で「どう動くか」を考えてみます。

① 2028年まで売らない選択

税制のメリットを受けるなら、2028年1月1日以降に売却するのが基本的な方針になります。
2027年中に売ると現行の税制が適用されてしまうので、含み益がある方は特に意識しておきたいポイントです。

② 追加投資は慎重に

税制が有利になったからといって、いきなり大きく買い増すのは別の話です。
暗号資産はボラティリティが高く、ポートフォリオ全体の中での比率管理が重要になります。

コアをインデックス投資や高配当株で固めつつ、暗号資産はサテライト枠として数%以内に収めるのが長期投資家としての基本設計です。
詳しくは暴落でも「ちゃんと動いてる」と思えるポートフォリオの作り方|配当をメンタルの安定剤にする設計で書いています。

③ 損失繰越を「武器」として設計する

2028年以降は損失が3年繰り越せます。

これをうまく活用するためには、
いつ利確・損切りするかをあらかじめシナリオで決めておくことが大切です。

「含み益が出ている年に利確し、含み損が出ている銘柄を同年に損切りしてプラマイゼロ近くに持っていく」という税務的な最適化も株式と同じ論理で設計できるようになります。

よくある質問(FAQ)

Q. 今すぐ売って利確しておいた方がいいですか?

現時点ではまだ旧税制が適用されます。
含み益がある方は、2028年まで待てるならそちらのほうが税率メリットがあります。ただし「相場はいつどう動くかわからない」ため、利確タイミングは税制だけでなく相場観や資金計画全体で判断することをおすすめします。

Q. 特定口座(源泉徴収あり)のように、自動で税金が引かれる仕組みになりますか?

詳細はまだ確定していませんが、国内取引所を通じた申告分離課税化に伴い、株式の特定口座に近い仕組みが導入される可能性はあります。
2027年に向けて情報が整備されていく予定なので、各取引所の発表に注目してください。

Q. アルトコインも対象になりますか?

BTCとETHは「特定暗号資産」として指定される可能性が高いとされていますが、その他のアルトコインについては現時点で未定です。
保有銘柄が対象になるかどうかは、今後の政令・省令の整備を待つ必要があります。

まとめ〜「アンテナを高く持つ」が正解のフェーズ

2028年からの申告分離課税化は、暗号資産保有者にとって明確にポジティブな変化です。

ただし、詳細はまだ詰まっていない部分が多い状況です。
どの銘柄が特定暗号資産に指定されるか、申告手続きの細則がどうなるか——これらは2027年に向けて順次整備されていくはずです。

今できることは「方向性は見えた、アンテナだけは高くしておく」という構えを持つことかなと思っています。
大きく動くより、情報を整理しながら淡々と保有を続けるのが長期投資家のスタンスとしては正解だと思います。


関連記事もあわせてどうぞ:

※この記事の内容は2026年4月時点の情報をベースにしています。税制の詳細は今後の政令・省令の整備により変わる可能性があります。最終的な判断は税理士等の専門家にご相談ください。


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