プロローグ
「会社辞めたいな……」と口に出さずとも心の中でつぶやいたことのある人は意外と多いと思う。僕もその一人だった。
仕事が嫌いなわけじゃない。
だけど「このままでいいのか?」という漠然とした不安が夜になるとじわじわと湧き上がってくる。
そんなある晩、僕はなんとなくChatGPTと会話してみた。
これはAIとの対話をきっかけに僕が“辞めたい自分”とどう向き合ったか、その小さな記録だ。
満員電車と無言の帰宅
新卒で入社して3年目。
職場は広告代理店。残業こそ少ないが、やりがいという言葉からはどこか遠く、毎日が同じ繰り返しだった。
朝は満員電車に揺られ、昼は会議で消え、夜はなんとなく帰る。
「頑張れば報われる」という幻想はいつの間にか「我慢すれば暮らせる」にすり替わっていた。
SNSにはフリーランスで自由に友人の働く姿や、海外ノマドのキラキラした投稿が並ぶ。
その一方で僕はコンビニのレジで「お疲れですね」と言われて自分が疲れていることに気づく日々。
AIと話す夜
その日も特別なことはなかった。
ただふと、「会社 辞めたい」とChatGPTに話しかけてみた。
正直、最初は遊び半分だった。
僕:「会社辞めたい。何もかもがつまらない。」
ChatGPT:「それはおつらいですね。辞めたいと思う理由を、もう少し教えてもらえますか?」
まるで人間のカウンセラーのようだった。
僕は業務内容に飽きてきたこと、将来に希望が見いだせないこと、でも辞める勇気もないことを打ち明けた。
ChatGPTは的確な問いを投げかけてきた。
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「本当にやりたい仕事は何か考えたことはありますか?」
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「今の会社を辞めたあと、どう生計を立てますか?」
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「辞めること以外に職場で改善できることはありますか?」
画面越しに自分の考えが整理されていく。不思議な感覚だった。
自分に問い直す
その晩、ChatGPTと話して気づいたのは自分の「辞めたい」は本音じゃなかったことだ。
本当に辞めたいのではなく「変わりたい」が正しかった。
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成長を感じたい。
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自分の価値を再確認したい。
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未来に希望を持ちたい。
その手段として「退職」という選択肢が浮かんでいただけだった。
ChatGPTはその感情の裏にある「本音」をやさしく引き出してくれた。
行動を起こす
翌週、僕は上司に「少しキャリアについて話したい」と申し出た。
驚かれたが話を聞いてもらえた。
そして社内の別部署への異動の可能性、副業の申請、リモート勤務の相談など小さな変化が動き出した。
同時にChatGPTでのやり取りをきっかけに、週末にライティングの副業を始めた。最初は全然稼げなかったけど「自分で稼ぐ」という感覚が自信につながった。
辞めなくても未来は変えられる
いま僕はまだ同じ会社で働いている。
でも以前よりずっと満足している。なぜなら「辞める・辞めない」の二択じゃなく「変える」という選択肢に気づいたからだ。
ChatGPTは人間じゃない。
だけど、人間よりも冷静で感情に左右されず、でもこちらの心に寄り添ってくれた。
あの夜、僕は辞めなかった。でも確かに一歩踏み出した。
もし、あなたが「辞めたい」と思っているなら
ここまで読んでくれたあなたに僕は一つだけ伝えたい。
「辞めたい」と思ったとき、それは「変わりたい」というサインかもしれない。
そしてその変化は今すぐ退職することではなく、誰かに話すことから始まるかもしれない。
僕の場合、それがChatGPTだった。
あなたにもそうした一歩が訪れることを願う。