投資を始めてしばらく経った頃、ずっとどこかモヤモヤしていました。
数字が上がれば嬉しいのに、下がると焦る。仕事中もスマホでアプリを確認して、夜は含み損が気になって眠れない日もある。
「投資ってこんなに消耗するもんだっけ」と思いながらも、やめ方もわからないまま続けていた時期です。
そんな頃に出会ったのが『夢をかなえるゾウ』でした。
投資の本じゃないし、お金の教科書でもない。
なのに聴き終えた後、投資への向き合い方がじわっと変わっていた。今でも「もっと早く読んでおけばよかったな」と思う一冊です。
この記事では、会社員投資家の僕が感じた「この本が投資メンタルに効く理由」を書いていきます。
テクニカルな話は一切出てきませんが、長期投資を続けるうえで一番大切なことを考えさせてくれる本です。
この記事でわかること
- 『夢をかなえるゾウ』が投資メンタルに効く理由(テクニカルな話はゼロ)
- ガネーシャの言葉3つを、長期投資の文脈で読み解くとどう見えるか
- サラリーマン投資家がこの本を読んで何が変わったか
投資を始めた頃の僕が勘違いしていたこと
2018年に投資を始めた頃、正直なところ「うまくいっている人の真似をすれば増える」くらいに考えていました。
気になった銘柄を買っては値動きを何度もチェックする。仕事中もふとした瞬間にアプリを開いてしまう。
短期売買を繰り返して、それなりに痛い目にも遭いました。今思えば「お金を増やすゲーム」として投資を捉えていたんですよね。
「なんで投資しているんだろう」という問いが当時の自分には全然なかった。目の前の数字を追うのに精一杯で、そこまで思考が届いていなかった。
転機になったのが、朝ランのお供にした『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』でした。
走り終わっても止まれなくて、結果的にシリーズを全巻聴き切るくらいハマりました。2020年発刊の本なので、kindle unlimitedやAudibleでも読み放題・聴き放題になっているのも嬉しいポイントです。
「お金は感謝のしるしや」——この一言で投資観が変わった
2巻のテーマはずばり「お金」です。
売れない芸人の主人公が、ガネーシャにお金との付き合い方を問い続けていくストーリー。
この巻で一番刺さったのが、ガネーシャのこの言葉でした。
「お金は、人を喜ばせた"感謝のしるし"や」
聴いた瞬間、なんかちょっと恥ずかしくなったんですよね。
当時の僕、投資でお金を「稼ぐ」ことにどこか後ろめたさみたいなものがあったと思うんです。
うまく説明できないんですが、「稼ぐ=誰かから奪う」みたいな感覚が無意識にあったのかもしれない。
この言葉はその感覚をすっと解きほぐしてくれました。
投資に置き換えると、企業の成長に資本を提供して、その企業が誰かの生活をよくして、その対価として配当や値上がりという形で返ってくる。
「お金を増やすゲーム」じゃなくて、「経済の循環に参加する行為」なんだと。
投資本を何冊読んでもこの感覚にたどり着けなかったのに、ハチャメチャな象の神様の一言で腑に落ちてしまった。
それ以来、株式市場や個別銘柄を見る目が少し変わった気がします。
「手放す」という考え方が長期投資のメンタルを支えている
2巻には貧乏神・幸子さんというキャラクターも登場します。
幸子さんが残した言葉がこれです。
「人が手放したくないものを手放した時、そこに大きな価値が生まれる」
最初は節約の話かなと思って聴いていたんですが、聴き進めるうちにそれだけじゃないと気づいてきた。
投資で言えば、含み損になった銘柄をずっと持ち続けてしまうのも「手放したくない」という執着です。
「いつか戻るはず」「損を確定させたくない」という気持ちで動けなくなる。僕も過去に何度か同じ経験をしました。
インデックス投資に切り替えてから気づいたのは、「短期の値動きへの執着を手放すと、すごく楽になる」ということです。
毎月淡々と積み立てて、相場が下がっても買い増す。そのマインドができるようになったのは、この言葉とどこかつながっている気がしています。
長期投資を続けていると、相場の荒れた局面で「今すぐ何かしなければ」と焦ることがあります。
そういう時に「執着を手放した先に新しいものが入ってくる」という考え方はブレーキとして機能してくれるんですよね。
4巻「ガネーシャと死神」が問いかけてくること
4巻は余命宣告を受けた主人公が残された時間で何をするかという重いテーマを扱っています。
笑えるシーンもありますが、聴き終えた後に心に余韻が残る一冊です。
「人間が死ぬ間際に後悔するのは、やったことではなく”やらなかったこと”や」
投資と全然関係ないところで、この言葉は胸に刺さりました。
本業と投資と副業に追われていると、「それは後で」と後回しにしていることがいくつもある。
家族との旅行、子どもと過ごす時間、ずっとやりたかったこと。
自分がいなくなった後に家族に何を残せるかというシーンも出てくるんですが、これが投資を続けている自分の動機と重なって考えさせられました。
老後のためとか資産を増やしたいとか、そういう理由ももちろんある。
でも根っこには「家族の選択肢を守りたい」という気持ちがある。そして同時に、資産を積み上げることに必死になるあまり、今この瞬間の家族との時間を後回しにしていないかという問いも生まれてくる。
お金は大事。
でも、お金を増やすことが目的になった瞬間、大切なものが見えなくなる。そのバランスを問い続けてくれる本だと思っています。
投資家として長く続けるためにこの本が効く理由
今まで積み立て投資を続けてきて、思うことがあります。
長期投資でいちばん難しいのは、知識や銘柄選びじゃなくて「続けるメンタル」だということです。
暴落した時に売らないこと、相場が退屈な時も積み立てをやめないこと、数字に振り回されないこと。これができるかどうかで、長期のリターンは大きく変わってきます。
インデックス投資で暴落が来たときの判断軸については、こちらの記事でも詳しく書いています。
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『夢をかなえるゾウ』はそのメンタルの土台を作ってくれる本です。
「なぜお金を増やすのか」「何のために投資をしているのか」という問いに向き合うことで、短期の値動きに振り回されにくくなる。
テクニカルな情報ゼロ。チャートも出てこない。
でもこの本を読んでいると「そもそも何のためにやってるんだっけ」という原点に戻ってこられる。投資を始めたばかりの人にも、長く続けているけれど何か迷いが出てきた人にも読んでほしいなと思います。
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まとめ〜ガネーシャが教えてくれた投資との向き合い方
- お金は感謝のしるし。投資は「経済の循環に参加する行為」と考えると、長く続けられる
- 短期の値動きへの執着を手放すことが、積み立てを続けるメンタルの核になる
- 「何のためにお金を増やすのか」という問いを持ち続けることが、投資家として最も大切なこと
2冊ともAudibleなら聴き放題、kindle unlimitedなら読み放題の対象になっています。
GWや移動時間のお供にぜひ。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
このブログのタイトル「かぞくとあおぞら」に込めた想いや、投資で遠回りをしてきた僕の自己紹介を[こちら]にまとめています。
もしよろしければ、少しだけ覗いていただけると嬉しいです。


